大田楽 いけぶくろ絵巻
ネイキッドは、これまで狂言や歌舞伎などの伝統芸能とのコラボレーションを実施してきましたが、今回は大田楽とのコラボレーション。大田楽とは、平安時代に一世を風靡した芸能「田楽」を、当時のエネルギーはそのままに、各地の特色を盛り込みさらには外国の動きや音楽なども取り入れ、狂言師 五世野村万之丞(1959-2004)が中心となって構成演出し、平成の世に復活させたものです。2016年より公演を行っている「大田楽 いけぶくろ絵巻」では、狂言和泉流野村万蔵家 九代目当主 野村万蔵が総合演出、自らも田主として出演しています。これまでは屋外での開催でしたが、2019年はホールでの開催となりネイキッドが空間演出として華を添え、今までとは違う新たな空間を創出しました。
豊島区民を含めた田楽法師たちが、客席を通り入場してくるところから開演しました。「大田楽 いけぶくろ絵巻」では、五穀豊穣を願うコンセプトのもと12の演目で構成。池袋での開催ならではの演目として、アジアの獅子舞やコスプレイヤーの参加などの演目が注目を浴びました。
ホール開催が初である今回、ネイキッドでは、ステージの奥に壁面全面を覆う巨大スクリーン、客席側にメッシュスクリーンを降ろした2層構造でシーンに合わせて映像を展開することで空間表現の幅を広げ、移り変わる場面に合わせて黄金色に輝く稲穂や花々、月や宇宙などの情景を奥行きと迫力のある空間で演出しました。また、池袋の街並みやコスプレイヤーの舞に合わせた映像を取り入れ、「大田楽 いけぶくろ絵巻」ならではの演出を実現し、田主の野村万蔵をはじめとする演者と客席が一体となりました。
【開催概要】
イベント名:大田楽 いけぶくろ絵巻
場 所 :東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
実施日 :2019年11月10日(日)
主 催 :文化庁/独立行政法人日本芸術文化振興会/豊島区/公益財団法人としま未来文化財団/東アジア文化都市2019豊島実行委員会/東京芸術祭実行員会
制作協力 :特定非営利活動法人ACT.JT
連 携 :池袋オータムカルチャーフェスティバル2019
協 力 :株式会社アニメイト、株式会社ハコスタ、一般財団法人日本気象協会(豊島区 × 日本気象協会 FFパートナーシップ協定)
撮 影 :あかさかくみ
空間演出 :NAKED Inc.